AOZORA WORK · 000042

鼻

芥川龍之介

長い鼻を気に病む禅智内供が、周囲の目と自分の自尊心に振り回される短編です。可笑しさのなかに、人が人を見るときの冷たさがのぞきます。

寺の縁側に座る、長い鼻の僧を描いたイラスト
KOTORI EDITORIAL · 000042

結末には
触れません

SYNOPSIS

あらすじ

池の尾の寺で、禅智内供は長い鼻を抱えて暮らしています。人に気にしていると悟られないようにしながら、鼻を短くする方法を探します。

食事の不便さや鏡の前での工夫を細かく描きながら、内供の視線はしだいに自分の鼻と周囲の反応へ狭まっていきます。

READING GUIDE

読みどころ

  1. 01

    可笑しさの中の切実さ

    食事の不便さや奇妙な療治は可笑しく描かれます。しかし内供にとっては、自尊心に関わる深刻な悩みです。笑える場面で、何が本人を傷つけているのかにも目が向きます。

  2. 02

    人の目がつくる不安

    鏡の前での工夫から、他人の鼻ばかりを探す目まで、内供の意識は少しずつ狭くなります。見られているという思いが、日常をどう変えるかをたどれます。

  3. 03

    近さと冷たさを行き来する語り

    語り手は内供の悩みを細かく追いながら、ときどき少し離れた位置から行動を映します。同情するのか、笑ってしまうのか。自分がどこから内供を見ているかも揺さぶられます。

BIBLIOGRAPHY

作品データ

作者
芥川龍之介
青空文庫 作品ID
000042
表記
新字新仮名
初出
「新思潮」1916(大正5)年2月
底本
『芥川龍之介全集1』ちくま文庫/筑摩書房
読了時間の目安
15分前後(Kotori編集推定)

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芥川龍之介の短編を続けて読むと、人物の内面に近づく語り方と、少し距離を置く視線の違いが見えてきます。

QUESTIONS

よくある質問

『鼻』は青空文庫で読めますか?

はい。ページ内の「青空文庫で読む」から、確認済みの作品カードとXHTML版を開けます。このページは作品の紹介であり、本文を掲載するものではありません。

読む前に知っておきたいことは?

身体の特徴を笑う視線や、鼻を熱湯で処置する描写があります。案内している青空文庫版は『芥川龍之介全集1』(ちくま文庫、筑摩書房)を底本とする新字新仮名のテキストです。